OBSの初期設定|自動構成ウィザードのあとに直す5項目
結論
最初に触るのは設定画面ではなく、ツールメニューの自動構成ウィザードです。ハードウェアと回線を見て大枠を決めてくれます。そのうえで手で直す価値があるのは5項目だけです。ベース解像度をモニターかゲームの解像度に合わせ、縮小フィルタを素材に合わせ、エンコーダをGPU側へ寄せ、レート制御をCBRにし、キーフレーム間隔を2秒にします。ここまで決めたら数分のテスト録画を必ず行ってください。
- 出典
- 5件
- うち公式 5 件
- 表・図解
- 10個
- 独自に作成
- 数値の記述
- 33箇所
- 単位つきで明記
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- 6本
- サイト内
目次
結論:ウィザードのあとに直すのは5項目
OBSの設定画面は項目が多く、どこから触るか迷います。最初に開くのは設定画面ではなく、ツールメニューの自動構成ウィザードです。
OBS公式はウィザードを次のように説明しています。
自動構成ウィザードは、速いテンポのゲームプレイを配信する場合でも、高忠実度の動画を録画する場合でも、あなたの用途に合わせてOBS Studioを最適化します。
ウィザードは初回起動時に表示され、あとからはツール → 自動構成ウィザードで呼び出せます。用途・PCのハードウェア・(配信する場合は)ネットワーク状況を見て設定します。
そのうえで、手で直す価値があるのは次の5項目だけです。
ウィザードが決められないのは、素材に依存する項目と配信先の要件です。 そこだけを手で埋めます。
動かす前に要件を満たしているか
OBS公式の動作要件です。古いOSでは最新版が動きません。
| 環境 | 要件 |
|---|---|
| Windows | Windows 10 または Windows 11、DirectX 10.1 対応GPU |
| macOS | macOS 11(Big Sur)以降、Intel または Apple Silicon、OpenGL 3.3 対応GPU |
| Linux | X Window System または Wayland、OpenGL 3.3 対応GPU |
CPUについて公式は具体的な型番を挙げていません。理由も明記されています。
CPUの要件は、選択したエンコーダー、解像度、FPS、シーンの複雑さによって大きく変わります。
つまり「このCPUなら大丈夫」という一律の答えはありません。 どこに負荷がかかるかはゲーム実況に必要なPCスペックで整理しています。
映像:2つの解像度は役割が違う
OBSには解像度の欄が2つあります。混同すると、拡大されてぼやけた映像が出ます。
| 設定 | 何を入れるか |
|---|---|
| ベース(キャンバス)解像度 | モニターの表示解像度、またはゲームの解像度 |
| 出力(スケーリング)解像度 | 実際に配信・録画したい解像度(1280×720 など) |
OBS公式はベース解像度について「通常はモニターの表示解像度、またはゲームをプレイしている場合はゲームの解像度に合わせたい」と説明しています。
アスペクト比は16:9を推奨しています。
最良の結果を得るには、1920×1080 や 1280×720 といった 16:9 の解像度でコンテンツを制作することをお勧めします。
理由も明記されています。「視聴デバイスで最も一般的なアスペクト比は依然として16:9であり、TwitchやYouTubeといった大手の配信・コンテンツプラットフォームが想定しているのはこれです」。
16:9にできない場合は、引き伸ばすのではなく黒帯を画像やオーバーレイ、カメラで埋めるよう案内されています。引き伸ばしは「おそらく最も好ましくない方法」で「ぼやけて崩れた見た目」になるとされています。
解像度とfpsの選び方そのものは解像度とfpsの決め方で扱っています。
縮小フィルタは素材で選ぶ
ソースを右クリックして選びます。ドット絵と実写で正解が逆になります。
| 素材 | 選ぶフィルタ |
|---|---|
| ぼやけた・柔らかい素材 | バイキュービック |
| レトロゲーム・ドット絵 | ポイント または エリア(元のシャープな見た目を保つ) |
ドット絵にバイキュービックをかけると、輪郭がにじんで「元の見た目」が失われます。ここは自動構成ウィザードが判断できない項目です。
出力:エンコーダはどこに負荷を置くかで選ぶ
Twitch公式の説明が最も具体的です。
エンコーディングはお使いのコンピューターへの負荷が大きくなります。x264はCPUの使用率が大きくなるため、FPSが低下します。逆に、GPUエンコーディング(NVIDIA NVENC)はGPUの専用エンコーダーを利用するため、ゲームパフォーマンスを犠牲にすることなく、ゲームをプレイして配信を行えます。
プリセットは「上げられる上限」がCPUのコア数で決まる
x264を使う場合、Twitch公式はveryfastから始めるよう案内しています。そして上限について明確な条件が書かれています。
x264は幅広いプリセットが利用可能で品質が大幅に変化し、Faster以上のプリセットでは6コア以上のCPUが必要になります。
コア数が足りないままプリセットを上げても、画質が上がる前にフレームが落ちます。 ここを知らずに「mediumのほうが綺麗」という情報だけで設定すると、配信が崩れます。
NVENCの画質は世代で決まる
「NVENCは画質が悪い」は世代を確認してから言う話
Twitch公式は、TuringベースのGeForce(RTX 20シリーズおよびGTX 1660/Ti)のNVENCは一般的にx264のFastより優れ、x264のmediumとほぼ同等としています。一方でPascal・Keplerといった古い世代はveryfast/faster相当です。同じ「NVENC」でも2段階以上の差があります。
| エンコーダ | 相当するx264プリセット |
|---|---|
| NVENC(Turing世代・RTX 20 / GTX 1660・1660 Ti) | medium とほぼ同等(Fastより優れる) |
| NVENC(Pascal・Kepler世代) | veryfast / faster と同等 |
| x264(6コア未満のCPU) | veryfast まで |
| x264(6コア以上のCPU) | Faster 以上も選択可能 |
レート制御はCBR、キーフレーム間隔は2秒
TwitchはすべてのストリーマーにCBR(固定ビットレート)を提案しています。VBRを避ける理由も具体的です。
VBRの主な問題点は、ゲームの一時停止やヒーロー選択画面など、アクションが途切れたときに、配信のビットレートが著しく低下することです。
そして逆に、アクション中にビットレートが急上昇し、多くの視聴者に接続の問題(バッファリングやドロップフレーム)が発生するとされています。「可変ビットレートは、TCPの仕組み上、インターネット上のビデオには最適ではない」とも明記されています。
キーフレーム間隔は2秒です。Twitchは全解像度の推奨設定でこれを指定しており、YouTubeも「2秒を推奨、4秒以下」としています。ここが合っていないと配信が不安定になります(配信が落ちる・カクつく原因と対処)。
Twitchの推奨設定を数値でまとめると次のとおりです。
| 解像度 / fps | ビットレート | レート制御 | キーフレーム |
|---|---|---|---|
| 1080p / 60fps | 6,000 kbps | CBR | 2秒 |
| 1080p / 30fps | 4,500 kbps | CBR | 2秒 |
| 720p / 60fps | 4,500 kbps | CBR | 2秒 |
| 720p / 30fps | 3,000 kbps | CBR | 2秒 |
NVENCではプリセット「Quality」・Bフレーム2、x264ではプリセット veryfast〜medium・プロファイル Main/High が併記されています。自分の回線での上限は配信ビットレート計算機で確認してください。配信先ごとの推奨値の違いは配信ビットレートの決め方にまとめています。
音声:まず入っているかを目で確認する
OBSは初期状態でデスクトップ音声とマイクのキャプチャが自動的に有効になっています。まず画面下部の音声ミキサーのメーターが動いているかを見てください。動いていなければ設定 → 音声でデバイスを選び直します。
音声ビットレートについて、OBS公式は「配信では160kbps程度、上り回線速度が低い場合はそれ以下」としています。Twitch側の記載は次のとおりです。
| 項目 | Twitchの記載 |
|---|---|
| コーデック | AAC-LC(ステレオ / モノラル) |
| 推奨ビットレート(最大互換性) | 96 kbps |
| 最大音声ビットレート | 160 kbps(AAC) |
| サンプリング周波数 | 任意(AAC) |
推奨96kbpsと上限160kbpsは目的が違います。 互換性を優先するなら低め、音質を優先するなら上限側です。ゲーム音と声のバランスの取り方は実況の音声バランスで扱っています。
配信を始める前のチェック
初回配信の前に確認する10項目
- ツール → 自動構成ウィザードを実行した
- ベース解像度がモニターまたはゲームの解像度と一致している
- 出力解像度が16:9(1920×1080 または 1280×720)になっている
- 縮小フィルタを素材に合わせた(ドット絵ならポイントまたはエリア)
- エンコーダを選んだ(ゲームと同時に動かすならGPU側)
- x264ならプリセットがCPUのコア数に見合っている(6コア未満はveryfast)
- レート制御がCBRになっている
- キーフレーム間隔が2秒になっている
- 音声ミキサーのメーターがマイクとデスクトップの両方で動いている
- 数分のテスト録画を再生して、音・映像・フレーム落ちを確認した
OBS公式はテストについてこう書いています。
問題がないことを確認するために、数分間テストを実行することを強くお勧めします。
なおTwitchでは配信可能な時間は最長48時間で、これは変更できません。長時間の耐久配信を企画する場合は最初から区切りを設計しておいてください。
よくある失敗
ベース解像度に配信したい解像度を入れる
ベースはモニターかゲームの解像度です。ここを720pにすると、取り込む段階で情報が失われます。
ドット絵にバイキュービックをかける
輪郭がにじみます。レトロゲームはポイントかエリアです。
プリセットだけ上げて画質を稼ごうとする
Faster以上は6コア以上のCPUが前提です。足りなければフレームが落ちます。
VBRのまま配信する
静止時に落ち、アクション時に急上昇します。視聴者側でバッファリングが起きます。
テストせずに本番を始める
音が入っていない事故は、配信を始めてからでは取り返せません。
まとめ
- 最初に触るのはツール → 自動構成ウィザード。設定画面ではない
- 手で直すのはベース解像度・縮小フィルタ・エンコーダ・レート制御・キーフレーム間隔の5項目
- ベース解像度はモニターかゲームの解像度。出力解像度とは役割が違う
- アスペクト比は16:9(1920×1080 または 1280×720)。引き伸ばさない
- 縮小フィルタはぼやけた素材にバイキュービック、ドット絵にポイント/エリア
- x264はveryfastから。Faster以上は6コア以上のCPUが必要
- NVENCは世代差が大きい。Turing世代はx264のmedium相当
- レート制御はCBR、キーフレーム間隔は2秒
- 音声はAAC-LC、Twitchの推奨は96kbps・上限160kbps
- 配信前に数分のテスト録画を必ず行う
よくある質問
自動構成ウィザードだけで十分ですか?
x264とNVENCはどちらを選べばいいですか?
x264のプリセットはどこまで上げられますか?
NVENCは画質が悪いのではないですか?
CBRとVBRはどちらにすべきですか?
設定が終わったらすぐ配信していいですか?
出典
本文中の数値・仕様は以下の一次情報を確認して記載しています。
- 公式 Quick Start Guide - OBS Knowledge Base (OBS Project) 2026年8月13日確認
- 公式 OBS Studio Overview Guide - OBS Knowledge Base (OBS Project) 2026年8月13日確認
- 公式 Aspect Ratio Guide - OBS Knowledge Base (OBS Project) 2026年8月13日確認
- 公式 System Requirements - OBS Knowledge Base (OBS Project) 2026年8月13日確認
- 公式 配信ガイドライン - Twitch ヘルプ (Twitch) 2026年8月13日確認