配信・録画

配信ビットレートの決め方|回線速度から逆算する手順

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結論

ビットレートは「配信先の公式推奨値」と「上り回線速度の70%」の低いほうで決めます。YouTubeで1080p60なら12,000kbps、Twitchで1080p60なら6,000kbpsが公式の推奨値です。同じ画質設定でも配信先によって推奨値は2倍違うため、まず配信先を決めてから数値を選んでください。

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結論:この表の値から始める

まず配信先を決め、次の表の値をそのまま入れてください。ここから調整するのが最短です。

配信先 解像度 / fps 推奨ビットレート 音声ビットレート
YouTube Live 1080p / 60fps 12,000 kbps 128 kbps(ステレオ)
YouTube Live 1080p / 30fps 10,000 kbps 128 kbps(ステレオ)
YouTube Live 720p / 60fps 6,000 kbps 128 kbps(ステレオ)
YouTube Live 720p / 30fps 4,000 kbps 128 kbps(ステレオ)
Twitch 1080p / 60fps 6,000 kbps 96 kbps
Twitch 1080p / 30fps 4,500 kbps 96 kbps
Twitch 720p / 60fps 4,500 kbps 96 kbps
Twitch 720p / 30fps 3,000 kbps 96 kbps

ただしこの値は「回線が足りている場合」の話です。上り回線速度が足りなければ、表の値を入れても配信は安定しません。次の項目で上限の求め方を説明します。

回線速度を入れて自動で判定したい場合は配信ビットレート計算機を使ってください。

上限は「上り回線速度の70%」で計算する

映像と音声の合計ビットレートが、上り回線速度の70%を超えないようにします。

たとえば上りが30Mbps(30,000kbps)なら、使ってよいのは21,000kbpsまでです。YouTubeで1080p60を選ぶと映像12,000kbps+音声128kbpsで合計12,128kbpsとなり、21,000kbpsの範囲に収まります。

残りの30%を空けておく理由は3つあります。

  1. 速度テストの値は最良条件の結果である。 実際の配信中は同じ値が出るとは限らない
  2. 配信以外の通信が同時に走る。 ゲーム本体の通信、OSの更新、同じ回線を使う他の機器
  3. ビットレートは指定値ちょうどでは流れない。 CBRでも瞬間的な変動はある

ここを削って上限ぎりぎりに設定すると、動きの激しい場面でデータを送りきれず、視聴者側でカクつきやバッファリングが発生します。

YouTubeとTwitchで推奨値が2倍違う

同じ1080p60でも、YouTubeは12,000kbps、Twitchは6,000kbpsを推奨しています。この差は誤差ではなく、方針の違いです。

項目 YouTube Live Twitch
1080p60 の推奨値 12,000 kbps 6,000 kbps
4K(2160p60)の推奨値 35,000 kbps 公式の記載なし
1440p60 の推奨値 24,000 kbps 公式の記載なし
音声コーデック AAC または MP3 AAC-LC
音声の推奨値 ステレオ128kbps / 5.1は384kbps 96kbps(最大160kbps)
レート制御 CBR CBR
キーフレーム間隔 2秒推奨(4秒以下) 2秒

YouTubeは受け取った配信を自動でコード変換し、視聴者の回線に応じた複数の画質を作ります。高いビットレートで送るほど元の情報が多く残るため、上限が高めに設定されています。4K配信にも公式に対応しており、2160p60で35,000kbpsという値まで規定されています。

一方Twitchは1080pと720pの推奨値のみを公開しており、1440pや4Kの記載はありません。Twitchで1440p以上を狙う場合、公式の推奨値が存在しない領域に入ることになります。

なお両方に同時配信する場合は、低いほう(Twitch側)の条件に合わせるのが安全です。

決める順番

ビットレート以外に必ず合わせる3項目

ビットレートだけ正しくても、次の3つがずれていると画質が安定しません。いずれも公式に値が指定されています。

設定項目 理由
レート制御 CBR(固定ビットレート) 動きの少ない場面でビットレートが落ち、激しい場面で跳ね上がると回線が耐えられないため
キーフレーム間隔 2秒 視聴者側で映像を切り替える単位になる。長すぎると再生開始や画質切替が遅れる
Bフレーム 2 YouTube・Twitchとも推奨値として明示している

キーフレーム間隔について、YouTubeは「2秒を推奨、4秒以下」と規定しています。0(自動)のままにしているとエンコーダによっては長い間隔になり、視聴者が配信を開いてから映像が出るまでの時間が延びます。

音声については、Twitchが「最大160kbps」と上限を明記しています。ここを超える値を設定しても品質は上がらず、映像に回せるはずの帯域を消費するだけです。

よくある失敗と対処

回線速度が足りないのにビットレートを上げる

もっとも多い失敗です。映像が乱れる原因が「ビットレートが低いから」だと考えて上げると、状況は悪化します。まず配信が落ちる・カクつくときの切り分け手順で原因を特定してください。

解像度を上げてビットレートを据え置く

720pから1080pにすると、同じビットレートでは1ピクセルあたりに使えるデータ量が減ります。画素数は1280×720から1920×1080へおよそ2.25倍になるため、ビットレートを据え置くと動きの激しい場面でブロックノイズが出ます。解像度とfpsの決め方は解像度とfpsの選び方で詳しく扱っています。

エンコーダの負荷とビットレートを混同する

「エンコードが overloaded」という警告はビットレートではなくCPU・GPUの処理能力の問題です。OBSの公式ガイドは、ゲーム側のフレームレート上限を設定する、ゲームのグラフィック設定を下げる、シーンを単純にする、といった対処を挙げています。ビットレートを下げても解決しないことがあります。

まとめ

  • ビットレートは「公式推奨値」と「上り回線速度の70%」の低いほうで決める
  • YouTubeの1080p60は12,000kbps、Twitchの1080p60は6,000kbps。配信先によって2倍違う
  • レート制御はCBR、キーフレーム間隔は2秒。これは両プラットフォームで共通
  • 音声はYouTubeがステレオ128kbps、Twitchが96kbps(最大160kbps)
  • 回線が足りないときは、ビットレートを上げるのではなく解像度かfpsを下げる

よくある質問

ビットレートを上げれば画質は良くなりますか?
一定までは良くなりますが、上り回線速度の70%を超えたあたりから配信が不安定になり、フレーム落ちや切断で逆に視聴体験が悪化します。回線に余裕がない場合は、ビットレートを上げるより解像度やfpsを下げるほうが結果的にきれいに見えます。
YouTubeとTwitchで推奨ビットレートが違うのはなぜですか?
配信を受け取ったあとの処理方針が違うためです。YouTubeは受け取った映像を自動でコード変換して複数の画質を作るため高いビットレートを受け入れます。一方Twitchは配信者の回線環境の幅を考慮した値を推奨しています。どちらが正しいということはなく、配信先の公式値に合わせるのが正解です。
CBRとVBRはどちらを選ぶべきですか?
CBR(固定ビットレート)です。YouTubeは公式のエンコーダ設定でCBRを指定しており、Twitchもすべての配信者にCBRを推奨しています。VBRは動きの少ない場面でビットレートが大きく下がり、動きが激しくなった瞬間に跳ね上がるため、回線やISPの経路が耐えられず配信が乱れる原因になります。
上り回線速度はどうやって調べますか?
速度テストサイトで「アップロード」の値を測ります。配信する時間帯に、配信に使うPCと同じ回線条件で測ってください。無線より有線のほうが値が安定します。測定値は最良条件での結果なので、そこから3割引いた値を上限として扱います。

出典

本文中の数値・仕様は以下の一次情報を確認して記載しています。

  1. 公式 ライブ エンコーダの設定、ビットレート、解像度を選択する - YouTube ヘルプ (Google) 2026年8月12日確認
  2. 公式 Broadcasting Guidelines - Twitch Help (Twitch) 2026年8月12日確認
  3. 公式 Encoding Performance Troubleshooting - OBS (OBS Project) 2026年8月12日確認