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ゲーム実況に必要なPCスペック|配信と録画で違う要件

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結論

必要なスペックは「何fpsで何を同時に動かすか」で決まります。ハードウェアエンコーダ(NVENC・AMF・QSV・Apple VT)を使えばエンコードの負荷はGPU内の専用部分へ移り、CPUの負担は軽くなります。ノートPCで起きやすいのは、OBSとゲームが別々のGPUで動いてキャプチャできない問題です。買い替えの前に、どこが足りていないかを切り分けてください。

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結論:負荷のかかる場所を先に決める

「実況用PCのスペック」を一括で語ることはできません。エンコーダの選び方で、CPUとGPUのどちらに負荷が寄るかが変わるからです。

選択 負荷が寄る場所 向いている状況
ハードウェアエンコーダ(NVENC / AMF / QSV / Apple VT) GPU内の専用部分 ゲームと配信を1台でやる。CPUを空けたい
ソフトウェアエンコーダ(x264) CPU CPUに余力がある。細かく画質を追い込みたい

OBS公式の説明はこうです。

ハードウェアエンコーダは、GPU内の専門コンポーネントにワークロードをオフロードし、より効率的にビデオエンコーディングを実行します。

重要なのは「GPU内の専用部分」という点です。 ゲームの描画に使う部分とは別なので、ゲームのフレームレートへの影響は小さくなります。

この図のどこが詰まっているかで対処が変わります。買い替えの判断も、まずここを特定してからです。

エンコーダの選択肢

OBSが対応しているハードウェアエンコーダです。

エンコーダ 対応OS 目安
NVIDIA NVENC Windows / Linux GeForce 750 Ti 以上。第6世代NVENC以降が推奨
AMD AMF Windows / Linux 対応GPUは公式ドキュメントで要確認
Intel QSV Windows / Linux Core i 2xxx 以上(Haswell以上が推奨)
Apple VT Apple Silicon / Intel Mac 対応形式は機種による

画質についての公式の見解も押さえておいてください。

モダンなハードウェアエンコーダは、最小限のパフォーマンス影響で非常に優れた動画品質を提供します。

同時に、早期世代のハードウェアエンコーダは品質が劣るとも明記されています。

「ハードウェアエンコードは画質が悪い」は世代の話

OBS公式はモダンなハードウェアエンコーダを「最小限のパフォーマンス影響で非常に優れた動画品質を提供」と説明し、品質が劣るのは早期世代だと明記しています。NVIDIAについては第6世代NVENC以降が推奨されています。手持ちのGPUがどの世代かを確認せずに、評判だけでx264を選ばないでください。

ノートPCで起きる「2つのGPU」問題

ノートPCや複数GPU搭載機で頻発するトラブルです。買い替えでは解決しません。設定の問題です。

GPU 主な役割
統合GPU(iGPU) デスクトップの2D処理
独立GPU(NVIDIA / AMD) 3Dアプリ・ゲーム

OBS公式が挙げている不整合はこれです。

OBS Studioが統合GPU上で動作している場合、独立GPU上で実行されるゲームをGame Captureでキャプチャできません。

さらに、OBSが独立GPU上で動いていない場合はパフォーマンス問題が起きうること、まれにゲームのクラッシュにつながることも記載されています。

配信と録画で効く場所が違う

同じPCでも、配信と録画では制約が変わります。

要素 配信 録画
上り回線速度 上限を作る(安全上限は上り速度の70%) 関係しない
エンコード性能 効く 効く
保存先の空き容量 関係しない 効く
送出の遅延 効く 関係しない

回線が細いせいで配信の画質を上げられない場合でも、録画投稿ならその制約は外れます。 1080p60を12Mbpsで録ると1時間あたり約5.4GBです。

推奨ビットレートも用途で違います。YouTubeの1080p60はライブ配信もアップロードも12Mbpsですが、1080p30はライブ10Mbps・アップロード8Mbpsと逆転します。詳しくは録画投稿の設定にまとめました。

自分の回線での上限は配信ビットレート計算機で算出できます。

買い替える前に切り分ける

「配信が重い」の原因はPCとは限りません。 OBS公式が挙げている対処は、買い替え以外にもあります。

対処 内容
OBSを管理者権限で実行 Windowsに対してGPU容量を予約させられる
ゲームのフレームレートを制限 モニターのリフレッシュレート(多くは60Hz)に合わせる
ゲーム側のグラフィック設定を下げる GPU負荷を直接減らす
出力解像度を下げる 設定 → 映像
出力フレームレートを下げる 60fpsが限界なら30fpsへ
シーンの複雑さを減らす ブラウザソースやフィルタを減らす

症状別の切り分け手順は配信が落ちる・カクつく原因と対処で扱っています。エンコード過負荷・回線不足・描画ラグは対処がまったく違います。

家庭用ゲーム機を扱う場合の要件はキャプチャーボードの選び方を参照してください。

買い替え前のチェックリスト

PCを買い替える前に確認する9項目

  • 症状を切り分けた(エンコード過負荷/回線不足/描画ラグのどれか)
  • 回線が原因ではないことを確認した(上り速度の70%を超えていないか)
  • ハードウェアエンコーダ(NVENC等)を使う設定になっている
  • 使っているGPUのエンコーダ世代を確認した
  • 複数GPU環境なら、グラフィックス設定でOBSのGPUを指定した
  • キャプチャ方式に合ったGPU設定になっている(ゲーム/ウィンドウは高性能、画面は省電力)
  • OBSを管理者権限で実行してみた
  • ゲーム側のフレームレート制限とグラフィック設定を試した
  • 出力解像度・フレームレートを1段下げて改善するか確認した

よくある失敗

「配信が重い=PCが非力」と決めつける

回線不足でもフレーム落ちは起きます。原因が違えば対処も違います。

ハードウェアエンコードを画質が悪いと決めつける

公式は早期世代についてそう述べていますが、モダンな世代は「非常に優れた動画品質」としています。

複数GPU環境で設定をしない

OBSとゲームが別GPUだとキャプチャできず、まれにゲームがクラッシュします。

キャプチャ方式とGPU設定が逆になっている

ゲーム/ウィンドウキャプチャは高性能、画面キャプチャは省電力です。

録画にも回線速度が要ると思う

録画は送出しません。効くのは保存容量とエンコード性能です。

まとめ

  • ハードウェアエンコーダは負荷をGPU内の専用部分へ移す。CPUは軽くなる
  • 対応は NVENC / AMF / QSV / Apple VT。NVIDIAは第6世代NVENC以降が推奨
  • 「ハードウェアエンコードは画質が悪い」は早期世代の話
  • ノートPCの複数GPU環境では、OBSとゲームが別GPUだとキャプチャできない
  • グラフィックス設定はゲーム/ウィンドウキャプチャ=高性能、画面キャプチャ=省電力
  • 配信は上り回線が上限、録画は保存容量が効く
  • 買い替え前に症状の切り分けと設定の見直しを行う

よくある質問

CPUとGPUのどちらを優先すべきですか?
使うエンコーダで変わります。OBS公式は、ハードウェアエンコーダが「GPU内の専門コンポーネントにワークロードをオフロードし、より効率的にビデオエンコーディングを実行」すると説明しています。つまりNVENCなどを使えばエンコードの負荷はGPUの専用部分へ移り、CPUは軽くなります。逆にx264(ソフトウェアエンコーダ)を選ぶとCPUが主戦場になります。
ハードウェアエンコーダは画質が悪いのではないですか?
世代によります。OBS公式は、モダンなハードウェアエンコーダについて「最小限のパフォーマンス影響で非常に優れた動画品質を提供」するとしたうえで、早期世代のハードウェアエンコーダは品質が劣ると明記しています。NVIDIAについては第6世代以降のNVENCが推奨されています。古い世代の印象で判断しないでください。
ノートPCでゲームをキャプチャできません
2つのGPUが原因の可能性があります。OBS公式は、OBS Studioが統合GPU上で動作している場合、独立GPU上で実行されるゲームをGame Captureでキャプチャできないと説明しています。Windows 10/11のグラフィックス設定でOBS Studioを登録し、Game CaptureやWindow Captureを使うなら「高性能」、Display Captureを使うなら「省電力」を選ぶよう案内されています。
配信と録画でスペック要件は違いますか?
違います。配信は上り回線速度が上限を作りますが、録画には回線が関係しません。一方で録画は保存先の容量が効いてきます。またYouTubeの推奨値も別で、1080p60はライブ配信もアップロードも12Mbpsですが、1080p30はライブ10Mbps・アップロード8Mbpsと逆転します。詳細は録画投稿の設定で扱っています。
高いPCを買えば配信は安定しますか?
原因によります。配信が落ちる・カクつく症状は、エンコード過負荷(PCの処理能力)・回線不足(上り速度)・描画ラグ(GPUとシーン構成)で対処がまったく違います。回線が原因ならPCを替えても改善しません。まず症状から原因を切り分けてください。

出典

本文中の数値・仕様は以下の一次情報を確認して記載しています。

  1. 公式 Hardware Encoding - OBS Knowledge Base (OBS Project) 2026年8月13日確認
  2. 公式 GPU Selection Guide - OBS Knowledge Base (OBS Project) 2026年8月13日確認
  3. 公式 Encoding Performance Troubleshooting - OBS Knowledge Base (OBS Project) 2026年8月13日確認
  4. 公式 ライブ エンコーダの設定、ビットレート、解像度を選択する - YouTube ヘルプ (Google) 2026年8月13日確認